この旅は、文章ばかりです。画像はほとんどありませんので、読んでくれる方、申し訳ありませんが、そこの所は、ご勘弁を…
家を9時半前に出て9時35分の名鉄に乗る。あまりこんでいない一番後ろの座席に座った。ロングシート車であった。9時45分に新名古屋に着いた。
すぐにJR名古屋駅へ向かう。中央本線のホームには、まだ「しなの」は入線してなかった。自由席の乗車口の列はすごかった。あの長蛇の列を見ると敗北者が数名いるのだろう。もちろん座れないという意味である。
指定席の乗車位置に並ぶとすぐに383系の「しなの」が入線した。私の乗った2号車はほぼ満席だった。定刻どおりに出発した。久しぶりに振り子列車に乗った。やはり加減速は鋭かった。
千種、多治見と乗り降りなし。自由席は乗降がチラホラいたようだ。中津川では降りる客がいた。南木曽、木曽福島でも降りる人がいた。長野県に入っても天気は崩れなかった。塩尻、松本でまとまった入れ替わりがあった。
塩尻から先は「しなの」でいくのは、はじめてだ。聖高原を過ぎ、姨捨を通過して、善光寺平が見えるとやはり景色がよかった。乗客は3分の2以上がいた。長野には定刻に着いた。ここで駅そばを食した。
そして、次に乗るのは快速「信越リレー」。これは189系の特急型車両だった。もちろん今となってはボロ車両だが。
13時10分ごろに入線してきた。乗客は半分くらいだ。しばらくは長野新幹線の未開通区間が並行していた。結構完成しているようだ。豊野を過ぎ、飯山線が離れてから長野新幹線の高架も次第に遠ざかっていった。
新潟県に入り妙高高原に着くと、かなりの乗客が降りていった。1両に5〜6人くらいだった。二本木のスイッチバックは通過して次第に山が消えていき、遠くに日本海が少し見えてきた。春日山までくるともう平野だった。乗客はというと、直江津に行くにしたがって減る一方だった。直江津に着いた時は数名しか降りなかった。私はすぐに「白鳥」のホームへ行った。
直江津駅の階段の下には駅弁の立ち売りがあった。ほしいと思ったが、腹は空いていなかったのでそのまま素通りした。14時46分に「白鳥」が入線してきた。485系の国鉄型車両だった。懐かしい感じがしてきた。久しぶりの赤とクリーム色の電車。残念ながらボンネットではなかった。中身は、ちゃんとリクライニングシートであった。
「白鳥」には、1両に約5人程度乗り込んだ。空いている席があり、まだ十分に空いていた。そして、14時49分「白鳥」は出発した。
直江津の時点で自由席は40%ぐらいだった。犀潟駅まではまさしく電車でGO!の世界だった。次第にほくほく線の高架が消えていくと、海に近づいてきた。海に近い駅、青海川も通過した。柏崎でやっと50%を超えた。このあたりから海が見えなくなった。
長岡では少し客が減った。新幹線に乗り継ぐのであろう。しかし、車掌は、新潟行きの新幹線の案内はしなかった。だんだんと太陽が地平線に消えていこうとしていた。そして、東三条、新津と乗降にあまり変化はなかった。新潟に近づくと夕日が消えていた。
そして新潟に着くと、一気に乗客が入れ替わった。ほとんどが席についた。ここで一番の乗車率となった。とはいっても、立客は出ないし、空席もまだあった。しかし、この状態も長く続かず、村上から10人単位で徐々に減っていく。私は景色が見えないため、本や音楽を聴いた。
羽越本線が単線の為に行き違いが多く運転停車が多かった。それにしても静かな車内だった。途中の車内販売でSL弁当というのがあり、それをGETした。鶴岡では反対の普通列車が高校生の集団でかなり混んでいた。
直江津から青森までの中間点の酒田に着くと、とうとう私の乗っている車両は3人となってしまった。時々車内販売がくるとほっとするような感じだが、車内販売は秋田で終わるということだ。秋田に着くと数名の乗客が乗ってきた、停車時間があったので外に出るが、思ったよりは寒くはなかった。暖房がかなり効いていたので暑かったせいもあるかもしれない。
乗客は東能代、大館と次々と消えていき、またさみしくなった。この国鉄型車両に乗っているとタイムスリップをして時間が昭和の時代に戻るような感じだ。景色が暗く現実が見えないからであろう。最後の停車駅弘前で2、3人乗り込んできたが、全くの余裕。時刻表を見るとどうやらこの「白鳥」が最終列車だ。
全体を通すと確実に座れる。22時59分に終点の青森に到着した。よく見ると結構人がいたようだ。久しぶりの青森駅だ。夜は初めてだ。本州の果てという感じだ。しかし、かなり寒かった。冷え込んでいるのだ。
すぐに隣のホームには「はまなす」が停車していた。一発で分かるドラえもんのペイント。機関車も客車も全部ドラえもん。やはりうわさどおりだ。今は、津軽海峡の顔はドラえもんの天下だ。すぐに3号車の自由席へ行く。簡易リクライニングシートだった。3号車の乗客は10人足らず。まもなくして出発。
客車なので、発車の衝撃が激しい。30分ほどたつと、反対車線に「カシオペア」が。シルバーの色彩だ。豪華に見える。生で見た「カシオペア」だ。蟹田に着くと、乗務員が交代した。ここは運転停車だ。すると今度は「北斗星」が。「白鳥」の時には「トワイライトエクスプレス」「あけぼの」を見たが、今日は夜行列車のオンパレードだ。しばらく停車した。
まもなく生まれて初めての青函トンネルをくぐる。予想では午前0時だと思い、時計とにらめっこ、いつの間にか、複線になりよく景色をチェックした。一つ目のトンネルに入った。う〜ん短い。二つ目、長い、長いしかし、特有の音がするから違うはず。しばらくたってトンネルをぬけると津軽今別駅だった。短いトンネルをいくつか抜けると、いきなり音の変わったトンネルに入っていた。
まちがいない青函トンネルだ。ゴ〜ッと高音のような音。時々かなりの音を立てている。スピードも速い。10分後竜飛海底駅を通過。スピードは全く落ちずに速い。ゴ〜ッとうるさい高音の中、途中で青、緑のライトが、いったい。これはあとで知ることになる。すごくうるさい音の中でふとトンネルの壁面に電光板が、よくみると「Welcome!Hokkaido!」と北海道の地図と英文字が。そしてその横の所が5,4,3,2,1,0となった時、時計台、大通り、テレビ塔の絵が。これはすごかった。そして最後の言葉は「次は海底駅」で締めくくられていた。
そして吉岡海底駅を通過した。まだ高音のコンクリート音が鳴っていた。うるさすぎる。でも眠らないことだからかえって助かった。そして、知らないうちにトンネルを抜けていた。すると右手のほうに街の灯が。どうやら函館の街のようだ。木古内駅を過ぎると、格段にスピードが落ちた。だんだんと函館の街が見えてきた。函館山が見えていた。暗い山のシルエットが見えた。そして1時31分函館に到着した。